家族葬の費用相場は106万円 香典を引いた実質負担と5人〜20人の目安

葬儀・家族葬の費用の平均相場額

「家族葬なら費用を抑えられる」と聞いて調べ始めたものの、サイトによって金額がバラバラで、結局うちの場合はいくらかかるのか分からない。そんなもどかしさを感じていませんか?

葬儀費用が不透明になりやすいのは、基本料金・飲食費・お布施など複数の費用が絡み合い、参列者の人数や地域の慣習によって大きく変動するためです。さらに見落としがちなのが香典収入との関係。「家族葬は安い」と思って選んでも、香典が少ない分、実質的な持ち出しは一般葬とあまり変わらないケースも少なくありません。

この記事では、2024年の全国調査データをもとに、家族葬の平均費用106万円の内訳から参列者5人〜20人の人数別相場、さらに香典収入を差し引いた実質負担額まで具体的な数字で解説します。

読み終える頃には、「我が家の場合はだいたいこのくらい」という費用の見通しが立ち、葬儀社との打ち合わせや見積もり比較を自信を持って進められるようになるはずです。

💡 結論を先にお伝えすると、家族葬の費用は参列者数よりも「基本プランの選び方」と「香典収入の有無」で大きく変わります。まずは人数別の相場感を押さえることが、後悔しない葬儀への第一歩です。

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目次

葬儀費用の全国平均は約118.5万円【形式別の相場一覧】

葬儀費用は、形式や規模、地域によって大きく異なります。ここでは最新の調査データに基づいた費用相場を紹介します。

葬儀費用の総額と内訳

葬儀費用の総額(基本料金・飲食費・返礼品費の合計)の全国平均は約118.5万円です。この総額は大きく以下の3つに分けられます。

費用項目平均金額主な内容
葬儀一式費用(基本料金)75.7万円斎場使用料、火葬料、祭壇、棺、遺影、搬送費など
飲食接待費用42.7万円通夜振る舞い、精進落とし、返礼品
寺院費用(お布施)22.4万円読経料、戒名料、御車料、御膳料

※飲食接待費用の内訳:飲食費20.7万円、返礼品費22.0万円

これらはあくまで平均値であり、実際には数十万円の葬儀から数百万円の葬儀まで幅広く存在します。

葬儀形式別の費用相場

葬儀形式によって費用は大きく変わります。

葬儀形式平均費用平均参列者数特徴
一般葬161.3万円約73.5人通夜・告別式あり、参列者を広く招く
家族葬105.7万円約22.3人通夜・告別式あり、親族・近親者のみ
一日葬87.5万円通夜なし、告別式・火葬を1日で実施
直葬・火葬式42.8万円宗教儀式なし、火葬のみ

家族葬は一般葬と比較して約55万円安くなる傾向があります。ただし、参列者数やオプションによっては一般葬より高額になるケースもあるため、「家族葬=格安」とは限りません。

葬儀スタイルの変化と費用への影響

コロナ禍では家族葬が主流となりましたが、最新の調査では変化の兆しが見られます。

📈 2024年調査のトレンド:

  • 家族葬:50.0%(前回比5.7%減少)
  • 一般葬:30.1%(前回比4.2%増加)

アフターコロナで葬儀規模が拡大傾向にあり、これが平均費用の上昇(前回比+8万円)の一因となっています。また、ドライアイス価格の高騰(1日5,000円〜8,000円)も費用を押し上げる要因です。

地域による費用の違い

葬儀費用は地域によっても大きく異なります。

🗾 地域別の傾向:

  • 都市部(東京など):火葬場や斎場の使用料が高額になる傾向
  • 地方:飲食・返礼品の慣習(即日返しなど)で変動費が増える地域も
  • 全国で最も高額:栃木県(約179.5万円)
  • 全国で最も低額:香川県(約77万円)

地域独自の風習(「隣組」への対応など)により追加費用が発生する場合もあるため、地元の葬儀社に相談するのが確実です。


家族葬の費用相場|人数別の目安と実際にかかる金額

「家族葬は安い」というイメージがありますが、実際の費用は参列者数や内容によって大きく変動します。参列者が5名でも20名でも基本プラン(固定費)はほぼ変わらず、費用の差は主に飲食費や返礼品費(変動費)で生じます。

💡 重要:香典収入と実質負担の関係

一般葬では参列者からの香典収入で費用の一部を補填できますが、家族葬では香典収入が少なく、実質的な持ち出しが大きくなることがあります。

葬儀形式総費用香典収入の目安実質負担
一般葬(70人)161万円70〜100万円60〜90万円
家族葬(20人)106万円20〜40万円66〜86万円
家族葬(10人)70〜125万円10〜20万円50〜115万円

※香典相場は1人あたり1万円前後として試算

「家族葬のほうが安い」と思って選んでも、香典収入を考慮すると実質負担はあまり変わらないケースもあるため注意が必要です。

家族葬の平均費用は約105.7万円

家族葬の平均費用は約105.7万円(参列者平均22.3人)です。

📊 費用構造の特徴:

  • 固定費(参列者数に関係なく発生):葬儀一式プラン、車両費、式場使用料など
  • 変動費(参列者数に比例):飲食費、返礼品費
  • 準変動費:お布施(葬儀の規模感で変動する場合あり)

参列者5人の家族葬|費用目安40〜85万円

想定シナリオ:故人の配偶者、子供、その配偶者のみ。形式張った受付や接待を省略し、静かに過ごすスタイル。

費目費用目安備考
葬儀一式(基本プラン)30〜50万円必要最小限の祭壇
飲食費1.5〜4万円1人3,000〜8,000円程度
返礼品0〜1.5万円身内のみのため省略も可
お布施10〜30万円僧侶派遣サービスで抑制可能
合計41.5〜85.5万円

⚠️ 注意点:

  • 香典収入はほぼ見込めないため、全額が喪主負担となる
  • 少人数でも「直葬」を選ぶと安置場所での面会制限があるため、一日葬プランが選ばれることも多い

参列者10人の家族葬|費用目安70〜125万円

想定シナリオ:故人の配偶者、子供世帯、孫、故人の兄弟姉妹。家族葬として最も一般的な規模。

費目費用目安備考
葬儀一式(スタンダードプラン)40〜70万円一般的な花祭壇
飲食費5〜10万円仕出し料理の発注が一般的
返礼品3〜5万円1人3,000〜5,000円相当
お布施20〜40万円
合計68〜125万円

💡 ポイント:

  • 10名を超えると自宅での実施はスペース的に難しく、葬儀会館の利用が必要
  • 式場使用料(5〜10万円)が確実に加算される

参列者15人の家族葬|費用目安90〜150万円

想定シナリオ:親族に加え、故人と特に親しかった友人数名や遠方の親戚。「身内だけ」から「小さな儀式」へと性質が変わる分岐点。

費目費用目安備考
葬儀一式(アップグレード)50〜80万円祭壇サイズアップの傾向
飲食費8〜15万円参列者の年齢層に応じた配慮が必要
返礼品4.5〜7.5万円予備を含めて準備
お布施25〜50万円
合計87.5〜152.5万円

参列者20人の家族葬|費用目安100〜200万円

想定シナリオ:親族一堂、親しい友人、近隣の代表者など。家族葬の上限に近い規模。

費目費用目安備考
葬儀一式(充実プラン)60〜100万円中規模ホールの使用料が上昇
飲食費10〜25万円飲み物代が嵩む傾向
返礼品6〜12万円30個程度用意するのが通例
お布施30〜60万円
合計106〜197万円

⚠️ 注意点:

  • 20名規模では一般葬(平均161.3万円)に近い金額になることも
  • これを超えると一般葬向けの広い式場が必要となり、費用が跳ね上がるリスクがある

葬儀費用の内訳|3つの費用項目を詳しく解説

葬儀費用は「葬儀一式費用」「飲食接待費用」「寺院費用」の3つに分類されます。

葬儀一式費用(基本料金)の内訳

葬儀一式費用の全国平均は約75.7万円です。

📋 主な項目:

  • 斎場使用料と火葬料:公営斎場の使用料や火葬場の料金
  • 祭壇・棺:葬儀で使用する祭壇装飾や棺の費用
  • 遺影写真:故人の遺影写真の作成・装飾費用
  • 遺体搬送料:病院から葬儀場への搬送費用
  • 安置料・ドライアイス代:1日約5,000〜8,000円

💰 追加料金が発生しやすいポイント:

  • 火葬待ち:都市部では火葬場の混雑により数日待たされることがあり、安置料(1日1〜2万円)が追加される
  • プランに含まれない項目:火葬料が別途の場合や、安置日数に制限がある場合は注意

飲食接待費用の内訳

飲食接待費用の全国平均は約42.7万円(飲食費20.7万円+返礼品費22.0万円)です。

🍽️ 飲食費の目安:

  • 通夜振る舞い:1人あたり2,000〜3,000円
  • 精進落とし:1人あたり5,000円程度

🎁 返礼品費の目安:

  • 相場:1人あたり3,000〜5,000円
  • トレンド:お茶や海苔などの定番から、カタログギフトが主流に

家族葬では参列者が少ないため、飲食接待費用を大幅に抑えることができます。

寺院費用(お布施)の相場

寺院費用の全国平均は約22.4万円です。これは葬儀プランには通常含まれていない費用です。

🙏 お布施に含まれる項目:

  • 読経料:僧侶に読経を依頼するための謝礼
  • 戒名料:故人に授ける戒名に対する謝礼
  • 御車料・御膳料:僧侶の交通費や食事代

お布施の金額は宗派や地域によって異なり、またお寺との関係性によっても変わります。相場がわからない場合は葬儀社に相談するとよいでしょう。

檀家でない場合や菩提寺が決まっていない場合は、僧侶派遣サービスを利用することもできます。「お坊さん便」「よりそうお坊さん便」などのサービスでは、読経一回5.5万円〜など事前に料金が明示されているため、予算管理がしやすいメリットがあります。

📋 僧侶派遣サービスの特徴:

  • 料金が明朗会計で追加料金なし
  • 一回限りの依頼も可能
  • 戒名のランクも事前に選択できる
  • 檀家になる必要がない

葬儀費用を抑える方法

突然の葬儀では費用面で不安を抱えがちですが、事前の知識と準備で適切な費用に抑えることが可能です。

事前に複数社から見積もりを取る

複数の葬儀社から見積もりを取得することで、料金プランや含まれる内容を比較検討できます。

見積もり比較のポイント:

  • 基本プランに何が含まれているか(火葬料、安置日数など)
  • 追加料金が発生する条件
  • 見積もりと実際の請求額が異なる可能性がある部分

悪質な葬儀社では後から次々とオプションを追加され、見積もりより大幅に高額になるケースもあります。定額のセットプランを提供している葬儀社なら、追加料金の心配が少なく安心です。

生前予約・事前相談を行うことで、割引が適用される場合もあります。

互助会・積立制度を活用する

冠婚葬祭互助会は、会費を積み立てて将来の葬儀費用に備える仕組みです。

互助会のメリット:

  • 月々2,000〜5,000円程度の少額積立で大きな出費に備えられる
  • 約24万円の積立で葬儀費用の優待割引が受けられる(10〜30%程度)
  • 地元密着型の葬儀社なら、深夜の急な訃報でもすぐに対応してもらえる

⚠️ 注意点:

  • 途中解約すると手数料が発生し、積立金の全額は戻らないことが多い
  • 互助会が倒産した場合のリスクがある
  • 割引の適用条件をよく確認する必要がある

葬儀形式を検討する

葬儀形式の選択は、総費用に大きく影響します。

📉 費用を抑えやすい形式:

  • 一日葬:通夜を省略し、告別式・火葬を1日で実施。通夜振る舞い(飲食費)と施設使用料を削減可能
  • 直葬・火葬式:通夜・告別式を行わず火葬のみ。平均42.8万円と最も費用を抑えられる

⚠️ 注意点:

  • 直葬を選ぶと、参列者との最後のお別れの場がなくなる
  • 後にお別れ会や偲ぶ会を別途開催する家族も増えている

不要なオプションを見極める

葬儀執行に必要不可欠なものだけを残し、サービス的に付随するものは削減しましょう。

🔍 見直すべきポイント:

  • 祭壇グレード:必要以上に豪華な祭壇は避ける
  • 棺のランク:標準的なもので十分な場合が多い
  • 骨壺の種類:シンプルなものを選択する
  • 安置期間:追加料金(1日5,000円〜10,000円程度)が発生しないよう注意

補助金・給付金制度を活用する

故人が加入していた健康保険から葬祭費の支給を受けられます。

💴 健康保険からの給付金:

保険の種類給付金名支給額の目安申請先
国民健康保険葬祭費1〜7万円(自治体により異なる)市区町村役場
社会保険(健康保険組合)埋葬料5万円健康保険組合
後期高齢者医療制度葬祭費約5万円(自治体により異なる)市区町村役場

📝 申請時の注意点:

  • 申請期限は葬儀を行った日の翌日から2年以内
  • 葬儀の領収書や死亡診断書のコピーなどが必要
  • 喪主が申請者となる

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葬儀費用に関するよくある質問

葬儀費用は誰が負担する?

一般的には喪主が負担することが最も多いです。ただし、家族葬の場合は遺族間で折半するケースも多く見られます。故人の遺産から葬儀代金を支払う場合は、相続財産の使い込みとみなされる可能性があるため、他の相続人との事前確認が必要です。

家族葬は結局いくらかかる?

家族葬の平均費用は約105.7万円(参列者平均22.3人)です。参列者5人程度なら40〜85万円、20人規模では100〜200万円が目安となります。「家族葬=格安」ではなく、飲食・返礼品のグレードや参列者数によって変動します。

葬儀費用の追加料金が発生するケースは?

主な追加料金の発生ケースは以下の通りです。

追加料金の原因費用目安
参列者数の増加(飲食・返礼品)1人あたり3,000〜8,000円
安置期間の延長(ドライアイス・安置料)1日5,000〜15,000円
当日のオプション追加(祭壇の花など)数千円〜数万円
予定外の移動や待機時間実費

良心的な葬儀社は、見積もりと実費で差が出る可能性がある部分を事前に説明してくれます。

クレジットカード払いは可能?

クレジットカード対応の葬儀社は増加傾向にあります。分割払いやQRコード決済に対応する葬儀社も出てきています。ただし、僧侶に渡すお布施は現金のみとなる点に注意が必要です。

故人の預金から葬儀費用を支払える?

故人の預金口座は死亡と同時に凍結されますが、仮払い制度を利用することで葬儀費用に限り預金の一部を引き出せます。

📋 仮払い制度の概要:

  • 上限額:預金残高×法定相続分×1/3(1金融機関あたり150万円まで)
  • 必要書類:戸籍謄本、印鑑証明書、本人確認書類など
  • 手続き期間:1〜2週間程度かかることも

手続きに時間がかかるため、相続人による立替払いが現実的な選択肢となることも多いです。故人の財産を勝手に使用すると相続財産の使い込みとみなされる可能性があるため、他の相続人との事前確認が必要です。

生活保護受給者でも葬儀はできる?

葬祭扶助制度を利用することで、自己負担ゼロで葬儀を行えます。支給額は自治体により異なりますが、大人の場合は約20万円以内が目安です。ただし、葬儀は通夜・告別式のない「直葬」に限られます。申請は葬儀を行う前に福祉事務所で行う必要があります。

まとめ

葬儀費用の全国平均は約118.5万円で、形式別では一般葬が約161万円、家族葬が約106万円、一日葬が約88万円、直葬が約43万円となっています。費用は「葬儀一式費用」「飲食接待費用」「寺院費用」の3つで構成され、参列者数や地域、オプションによって大きく変動します。

費用を抑えるには、複数社からの見積もり比較葬儀形式の検討不要なオプションの見極め健康保険からの給付金活用が有効です。特に重要なのは、追加料金の発生条件を事前に確認し、見積もりの内訳を詳細に説明してくれる葬儀社を選ぶことです。

故人への最後の送り出しを後悔のないものにするためにも、事前の情報収集と家族での話し合いを大切にしましょう。


【参考情報】

参考 JCA(日本消費者協会)
参考 鎌倉新書
JCAは調査の母数も少なく信頼性にかけるので、当時記事では鎌倉新書の公開データをメインに作成しています。
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