改葬許可申請書の書き方と記入例|必要書類・申請先・手続きの流れを解説

お墓の遺骨を別のお墓や納骨堂へ移すには、改葬許可申請をして市区町村から改葬許可証を受け取る必要があります。申請先は住んでいる市区町村ではなく、遺骨が今納められているお墓の所在地の市区町村です。

この記事では、申請に必要な書類、改葬許可申請書の項目ごとの書き方と記入例、交付までの日数や手数料、代理申請の方法を、各自治体の公式の記入例をもとに解説します。続柄の書き方や遺骨が複数ある場合の扱いなど、自治体によってルールが違う点もあわせて整理しています。

目次

改葬許可申請とは|お墓の遺骨を移すときに市区町村の許可を受ける手続き

改葬の意味と許可が必要な法律上の根拠

改葬とは、お墓や納骨堂に納めている遺骨を、別のお墓や納骨堂へ移すことです。墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)の第2条では、「埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すこと」と定義されています。火葬した遺骨だけでなく、土葬したご遺体を移す場合も改葬に含まれます。

同法第5条は、改葬を行おうとする人は市町村長(東京23区は区長)の許可を受けなければならないと定めています。許可を出すのは「死体又は焼骨の現に存する地」、つまり遺骨が今ある場所の市区町村長です。この許可を受けるための手続きが改葬許可申請で、許可されると改葬許可証が交付されます。

改葬許可証がないと新しいお墓に納骨できない

墓地埋葬法第14条により、墓地や納骨堂の管理者は、改葬許可証を受け取った後でなければ遺骨を納めさせてはならないとされています。改葬許可証がなければ、新しいお墓・納骨堂・永代供養墓は遺骨を受け入れられません。

今のお墓から遺骨を取り出す場面でも、許可証の提出を求める墓地があります。京都市の改葬許可の案内では、改葬許可証が2枚交付され、1枚を今のお墓の管理者に出して遺骨を取り出し、もう1枚を移転先の管理者に出して納骨する流れになっています。

墓じまいの流れのどこで申請するか|改葬先を決めてから申請する

墓じまいをして遺骨を移す場合、改葬許可申請は全体の中盤で行います。

📋 墓じまいから納骨までの流れ:

  1. 親族で話し合う
  2. 今のお墓の管理者(寺院・霊園)に連絡する
  3. 改葬先を決める
  4. 墓石の撤去業者を決める
  5. 改葬許可申請をする
  6. 閉眼供養をする
  7. 遺骨を取り出し、墓石を撤去する
  8. 改葬先に納骨する

申請書には改葬の場所(移転先)を書く欄があり、多くの自治体は移転先の受入証明書や使用許可証の提出も求めます。京都市も「改葬先が決定してから申請」と案内しています。改葬先が決まらないと申請書を完成させられないため、改葬先を先に決めておくことが手続きを止めないポイントです。改葬先を比べる際は、墓じまい後の移転先として最も選ばれている永代供養の種類と費用相場も参考になります。

改葬許可申請が必要なケース・不要なケース

遺骨を動かす場面でも、改葬許可申請が必要なのは「別のお墓・納骨堂へ移す」場合です。主なケースは次のとおりです。

ケース改葬許可申請代わりに必要なもの
別のお墓・納骨堂・永代供養墓・樹木葬へ移す必要―
遺骨の一部を別のお墓へ移す(分骨)不要分骨証明書
火葬後に自宅で保管していた遺骨を納骨する不要火葬済みの印がある火葬許可証
お墓から取り出して散骨する不要とする自治体が多い自治体に確認
お墓から取り出して自宅で手元供養する不要とする自治体が多い埋葬の事実がわかる書類を保管

必要なのは遺骨を別のお墓・納骨堂・永代供養墓へ移す場合

改葬許可申請が必要になるのは、今のお墓や納骨堂にある遺骨を、別の墳墓(お墓)または納骨堂へ移す場合です。移転先の形は問いません。

✅ 改葬許可が必要な主な移転先:

  • 新しく建てた一般墓や、住まいの近くの霊園のお墓
  • 納骨堂
  • 合祀墓・合葬墓などの永代供養墓
  • 樹木葬の墓地

土葬されたご遺体を掘り起こして火葬し、別のお墓に納める場合も改葬に当たります(後述の「土葬された遺骨を移す」を参照)。遺骨が複数ある場合は、原則として遺骨1体ごとに許可を受けます。

分骨と、火葬後に一度も納骨していない遺骨は申請不要

遺骨の一部を別のお墓に移す分骨は、改葬ではありません。墓地埋葬法施行規則第5条により、今のお墓の管理者が発行する分骨証明書(焼骨の埋蔵または収蔵の事実を証する書類)を分骨先の管理者に出せば、納骨できます。京都市・北九州市・八王子市なども、分骨に改葬許可は不要と案内しています。分骨証明書の手数料は、船橋市営霊園で1体300円の例があります。

火葬した後、一度もお墓に納めずに自宅で保管していた遺骨を納骨する場合も、改葬許可は不要です。この場合は、火葬場で「火葬済み」の印を押してもらった火葬許可証を納骨先に提出します。福岡市は「火葬後、自宅に保管している遺骨を墓地や納骨堂に納める場合は、改葬許可の申請は必要ありません」と明記しています。

散骨・手元供養のために取り出す場合は不要とする自治体が多い

墓じまいで取り出した遺骨を散骨する場合や、自宅に持ち帰って手元供養する場合は、「他の墳墓又は納骨堂に移す」わけではないため、法律上の改葬には当たらないと解釈されています。総務省が公表した墓地行政に関する調査の報告書には、自宅安置と散骨のどちらについても「改葬許可は必要ない」とする厚生労働省の見解が載っています。

自治体の案内も同じ方向で、散骨は八王子市・府中市・川口市・長野市が、自宅への引き取りは京都市・府中市・札幌市・新見市が、改葬の手続きは不要と明記しています。一方で東京都は散骨に関する留意事項の中で、散骨のために取り出す場合は「区市町村により取扱いが異なります」としています。申請先の自治体に必要な手続きを確認してから進めてください。

⚠️ 取り出す前に確認しておきたいこと:

  • 散骨業者や今のお墓の管理者から、取り出しを示す書類を求められることがある(川口市は、散骨事業者から証明書類を求められたら担当課に相談するよう案内)
  • 手元供養の後に別のお墓へ納めるときは、その時点で改葬許可が必要になる(申請先の扱いは自治体に確認。武蔵野市は市内の自宅に引き取った遺骨の申請を受け付けている)
  • 将来の納骨に備え、今のお墓の管理者から埋葬されていた場所や期間がわかる書類をもらっておく(京都市・札幌市が推奨)

散骨の種類ごとの料金は散骨の費用相場と後悔しない選び方、自宅での供養方法は手元供養の方法・費用とデメリットで解説しています。

改葬許可申請の申請先と申請できる人

申請先は遺骨が今ある場所の市区町村|住所地や本籍地ではない

改葬許可申請の提出先は、遺骨が今納められているお墓・納骨堂の所在地の市区町村役場です。申請者の住所地や、故人の本籍地ではありません。たとえば東京に住んでいる人が九州の実家のお墓を墓じまいする場合は、九州のお墓がある市区町村に申請します。遠方の場合は、郵送で申請できる自治体が多くあります(後述)。

担当窓口は、横浜市・大阪市・港区・江東区のように戸籍や市民課系の窓口が受け持つ自治体と、名古屋市・京都市・福岡市・北九州市・仙台市・神戸市のように保健・衛生系の部署が受け持つ自治体に分かれます。自治体のサイトで「改葬許可」と検索すると、担当窓口と様式が見つかります。

例外として、海外で火葬した遺骨を国内のお墓に納める場合は、遺骨がある市区町村のほか、死亡届を受理した市区町村でも許可を受けられます(厚生労働省の通知)。

申請できるのは墓地の使用者が原則|使用者以外が申請する場合

墓地埋葬法の施行規則は申請者の範囲を限定していませんが、多くの自治体は**今のお墓の使用者(名義人)**を申請者としています。ただし、定め方は自治体によって異なります。

申請者の定め方自治体の例
今のお墓の使用者(名義人)名古屋市、大阪市の各区、八王子市、港区、府中市、札幌市
改葬先のお墓の使用者川口市、武蔵野市
改葬元・改葬先どちらの使用者でも可大津市
祭祀を主宰する人(お墓を受け継いだ人)神戸市、舞鶴市
遺骨を管理している親族大阪市旭区、沖縄市

申請者がお墓の使用者でない場合は、使用者の承諾書が必要です(施行規則第2条第2項第2号)。川口市のように改葬先の使用者を申請者とする自治体でも、改葬前と改葬先で使用者が違えば、改葬前の使用者の承諾が求められます。

使用者がすでに亡くなっていて名義変更が済んでいない場合、八王子市は「墓地使用者名義の変更が必要な場合があります」と案内しています。高知市は、使用権を受け継いだ人が申請するときに、前の使用者との続柄がわかる戸籍の添付を求めています。名義が故人のままなら、申請前に今のお墓の管理者に名義の扱いを確認してください。

改葬許可申請の必要書類

改葬許可申請で提出する書類は次のとおりです。法令で添付が定められているのは、今のお墓の管理者の証明書と、申請者が使用者でない場合の承諾書などに限られ、それ以外は自治体ごとの運用で求められます。

書類用意する人必要になる場合
改葬許可申請書申請者(自治体の様式)全員
埋葬(埋蔵・収蔵)証明書今のお墓・納骨堂の管理者全員(申請書の証明欄で代える自治体が多い)
受入証明書改葬先の管理者求める自治体のみ
承諾書今のお墓の使用者申請者が使用者でない場合
委任状申請者代理人が手続きする場合
本人確認書類・戸籍謄本・印鑑申請者自治体により異なる

改葬許可申請書|窓口か自治体のサイトで入手する

改葬許可申請書は、申請先の市区町村の窓口で受け取るか、自治体のサイトからダウンロードします。名古屋市はPDFとWord、北九州市はExcelとPDF、神戸市はPDFで様式を公開しています。京都市は窓口で配る複写式の用紙が基本で、オンラインフォームからもダウンロードできます。仙台市は電子申請サービスで申請書の郵送を申し込め、姫路市はフォームに入力して申請書を作成できます。

施行規則が定めているのは申請書に書く項目だけで、様式は自治体ごとに異なります。遺骨がある市区町村の様式を使うのが確実です。また、施行規則の改正によって令和8年4月から改葬許可証の様式が横書きに変わり、仙台市や豊島区のように申請書の様式を改めた自治体もあります。以前にもらった用紙や古い記入例を使い回さず、申請先のサイトで現在の様式を入手してください。

埋葬(埋蔵・収蔵)証明書|今のお墓の管理者に証明してもらう

埋葬(埋蔵・収蔵)証明書は、今のお墓や納骨堂に遺骨が納められていることを、その管理者が証明する書類です。神戸市の説明では、「埋葬」は土葬、「埋蔵」は墓地に焼骨を納めている場合、「収蔵」は納骨堂に納めている場合を指します。

政令市や東京23区では、改葬許可申請書の中に管理者の証明欄がある様式が多く、横浜市・名古屋市・京都市・福岡市・北九州市・神戸市・豊島区・仙台市などがこの形です。この場合は、申請書を管理者に渡して証明欄に記名・押印してもらいます。大阪市(各区)・武蔵野市・船橋市・長野市などは、別の証明書を添付する方式です。

お墓の種類証明する人手数料の例
寺院墓地住職寺院により異なる
公営霊園霊園の管理者・管理事務所船橋市営霊園は1体300円、宝塚市営霊園は無料
民営霊園霊園の管理事務所1通400〜1,500円程度(冨士霊園は1,100円)
納骨堂納骨堂の管理者(収蔵証明書)施設により異なる

船橋市営霊園のように1体ごとに手数料がかかる霊園では、遺骨が複数あると手数料もその分増えます。村の共同墓地などで管理者がいない場合の扱いは、後述の「墓地の管理者がいない・連絡がつかない」で解説します。

受入証明書|法律上の必須書類ではないが多くの自治体が求める

受入証明書は、改葬先の墓地・納骨堂の管理者が、遺骨を受け入れることを証明する書類です。施行規則の添付書類には書かれていませんが、自治体が独自に求めることが多く、当サイトが公式サイトを確認した28自治体のうち19自治体が、受入証明書かそれに代わる書類を求めていました。名古屋市・京都市・福岡市・横浜市・神戸市など8自治体は必要書類に挙げておらず、札幌市は民間施設への改葬なら「施設名と住所がわかる資料、メモなど」で足りるとしています。

📄 受入証明書の代わりに認められている書類の例:

  • 改葬先の墓地・納骨堂の使用許可証や永代使用許可証の写し(長野市、八王子市、宇治市など)
  • 改葬先との契約書(港区、大阪市阿倍野区、川口市など)
  • 契約書がまだない場合は、施設名と所在地がわかるパンフレット(川口市)

北九州市や豊島区のように、申請書の中に改葬先の管理者が記入・押印する欄がある様式もあります。受入証明書は改葬先の霊園や寺院に発行を依頼し、宝塚市営霊園では1通300円です。必要かどうかと代わりに使える書類は、申請先の案内で確認してください。

承諾書・委任状|申請者が墓地の使用者でない場合、代理で申請する場合

承諾書は、申請者が今のお墓の使用者(名義人)でない場合に、使用者が改葬を承諾したことを示す書類です。たとえば、お墓の名義人が高齢の父で長男が手続きをする場合や、兄が名義人のお墓を弟が墓じまいする場合に必要になります。承諾書の代わりに、承諾に対抗できる裁判の謄本なども認められています。

承諾書の形式は自治体によって2通りあります。福岡市・仙台市・船橋市などは申請書の中に使用者の承諾欄があり、京都市・北九州市・豊島区は別の様式を用意しています。八王子市は、使用者本人に直筆で署名してもらうよう求めています。

委任状は、家族や業者が申請者の代わりに手続きをする場合に必要です。名古屋市・京都市などが様式を公開しており、神戸市は「業者等に委任される場合は委任状を提出してください」と案内しています。新座市のように委任状と承諾書を1枚にした様式もあります。那覇市は、戸籍で親族関係が確認できる場合は委任状を不要としています。

本人確認書類・戸籍謄本・印鑑|自治体によって要否が分かれる

本人確認書類・戸籍謄本・印鑑は、同じ書類でも自治体によって必要・不要が分かれます。

書類求める自治体の例求めない・任意の自治体の例
本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)大阪市の各区・仙台市・那覇市・京都市は窓口で提示、長野市・川口市・大津市などは郵送時にコピーを同封武蔵野市は代理申請の場合のみ
戸籍謄本・除籍謄本大阪市旭区(続柄と死亡日がわかるもの)、武蔵野市(死亡の記載がある除籍謄本)、高知市(使用権を受け継いだ場合)名古屋市・京都市・福岡市・北九州市・神戸市・大阪市天王寺区は必要書類に記載なし、船橋市は任意
申請者の印鑑世田谷区、江東区、船橋市、新見市神戸市は署名のみで押印不要、北九州市は自署なら省略可

戸籍は同じ大阪市でも区によって扱いが違い、北区は続柄の確認のため提示を求める場合があるとしています。船橋市は、戸籍がなくても受け付けるものの、ない場合は交付に時間がかかることがあるとしています。申請者の押印はなくす方向ですが、管理者の証明欄は押印が必要な様式がほとんどです。二度手間を防ぐため、申請先の必要書類一覧を事前に確認してください。

改葬許可申請書の書き方と記入例

改葬許可申請書に書く項目は、墓地埋葬法施行規則の第2条で決まっています。項目は全国共通ですが、書き方の細部は自治体の記入例によって違います。ここでは名古屋市・京都市・福岡市・北九州市・神戸市・仙台市などの公式の記入例をもとに、項目ごとの書き方を解説します。

死亡者の本籍・住所・氏名・死亡年月日|わからない項目は「不詳」「不明」と書く

死亡者の欄には、お墓に納められている故人の情報を書きます。

項目書き方
本籍死亡した当時の本籍を番地まで書く(例:大阪市阿倍野区文の里1丁目1番)
住所死亡した当時の住所を書く
氏名故人の氏名を書く(名古屋市は、わからなければ戒名でも可)
性別男・女を書く(様式に「不詳」の選択肢がある自治体もある)
死亡年月日日付を書く(例:昭和○○年○月○日)。時刻は不要

古いお墓では、故人の本籍や死亡年月日がわからないことがよくあります。その場合も空欄にせず、「不詳」または「不明」と書きます。どちらの言葉を使うかは、申請先の記入例に従ってください。

✏️ わからない項目の書き方:

  • 「不詳」と書く:名古屋市、京都市、仙台市、大阪市阿倍野区、豊島区、沖縄市
  • 「不明」と書く:福岡市、北九州市、神戸市
  • わかるところまで書いて「以下不詳」とする:府中市

名古屋市の改葬許可申請の案内には、申請書の記入例がPDFで掲載されています。

埋葬または火葬の場所と年月日

この欄には、故人を火葬した火葬場(土葬の場合は埋葬した墓地)の所在地・名称と、その年月日を書く記入例が多数です。

自治体記入例・説明
名古屋市火葬場の所在地および名称。例「名古屋市天白区天白町大字八事字裏山69番地 名古屋市立八事斎場」
京都市「京都市中央斎場」のように具体的に書く
福岡市例「福岡市葬祭場」
北九州市・神戸市火葬場を書く。土葬の場合は埋葬した墓地の所在地・名称
仙台市「仙台市葛岡斎場」か「その他」を選ぶ

ただし豊島区の記入例では、この欄に火葬場ではなく霊園名が書かれています。解釈が分かれる欄なので、申請先の記入例に合わせてください。火葬場や年月日がわからない場合は、ほかの項目と同じく「不詳」「不明」と書きます。

なお、今お骨が納められているお墓の場所は、法令上は申請書の記載事項ではなく、管理者の証明で示す仕組みです。北九州市のように、今の墓地・納骨堂の所在地を書く欄を別に設けている様式もあります。

改葬の理由|「墓じまいのため」など記入例の文言

改葬の理由は、1行の短い文言で書きます。自治体の記入例に、家庭の事情や経緯まで書いた例はありません。

自治体記入例
名古屋市他に納骨場所を設けたため
京都市新たな墓地へ移すため/納骨堂へ納めるため
福岡市新しく墓を建てたため/墓から納骨堂にしたため
北九州市墓地に移すため/納骨堂に移すため
神戸市新墓地に納骨するため/墓じまいのため
豊島区新しく墓地を購入したため
沖縄市お墓の移転のため

大阪市阿倍野区の様式は「他の墓所に納骨するため」「その他」から選ぶチェック式、仙台市は「墓地新設」「その他(墓じまいのため)」から選ぶ形です。墓じまいをして永代供養墓や納骨堂に移す場合は、「墓じまいのため」「納骨堂へ納めるため」など、移転先に合った文言を記入例から選んで書きます。

改葬の場所|改葬先の墓地・納骨堂の所在地と名称

改葬の場所には、遺骨の移転先となる墓地・納骨堂の所在地と名称を書きます。

✏️ 改葬の場所の記入例:

  • 名古屋市「名古屋市緑区有松愛宕362番地 愛宕霊園」
  • 仙台市「××県△△市○○町3番◇号 宗教法人 ▲△寺墓地」
  • 豊島区「△△墓地 豊島区駒込*-**-*」

京都市は「墓地又は納骨堂の所在地を記入してください(寺等の所在地ではありません)」と注意しています。お寺の境内から離れた場所に墓地がある場合は、墓地そのものの所在地を書きます。永代供養墓や樹木葬も、その区画がある霊園・寺院墓地の所在地と名称を書きます。

北九州市と豊島区の様式には、改葬先の管理者が記入・押印する欄があります。この欄がある場合は、申請前に改葬先の管理者にも書類を回す必要があります。

申請者の続柄と墓地使用者との関係|誰から見た続柄かは自治体の記入例に従う

申請者の欄には、申請者の住所・氏名のほか、死亡者との続柄と墓地使用者との関係を書きます。間違えやすいのが、続柄を「誰から見て」書くかです。

多くの自治体は、死亡者から見た申請者の続柄を書く方式です。北九州市は「死亡者が申請者の父である場合『子』」と説明しており、名古屋市の記入例は「長男」、京都市は「子,孫,姪など」を例に挙げています。ところが福岡市の改葬許可の案内と記入例は「申請者からみた続柄」を書く方式で、例は「父」「先祖」です。豊島区は、申請書の本体と複数体用の別紙とで見る向きが逆になっています。必ず申請先の記入例で向きを確認してください。

墓地使用者との関係は、申請者が使用者本人なら「本人」と書きます。使用者が別の人なら、使用者から見た申請者の続柄を書きます。沖縄市・仙台市・名古屋市の記入例をもとにすると、次のようになります。

状況死亡者との続柄墓地使用者との関係
祖父のお墓で、使用者は父、申請者は孫(沖縄市の例)孫長男
父のお墓で、使用者は兄、申請者は弟(仙台市の例)二男弟
父のお墓で、申請者が使用者本人(名古屋市の例)長男本人

福岡市の方式では、死亡者との続柄は申請者から見た「祖父」「父」になります。誰の遺骨かわからない場合、沖縄市の別紙記入例では続柄を「親族」と書いています。

遺骨が複数あるとき|1体1枚の自治体と別紙にまとめられる自治体

先祖代々のお墓を墓じまいすると、複数の遺骨を一度に移すことになります。改葬許可は遺骨1体ごとの許可で、申請書の書き方は自治体によって2通りに分かれます。

扱い自治体の例
遺骨1体につき申請書1枚名古屋市、京都市、神戸市、大阪市の各区、世田谷区、江東区、宇治市、大津市、武蔵野市
1枚の申請書に別紙(続紙)を付けてまとめられる福岡市、北九州市、豊島区、港区、仙台市、八王子市、長野市、府中市、那覇市

1体1枚の自治体では、遺骨の数だけ申請書と管理者の証明をそろえます。まとめられる自治体でも、福岡市は「他何体等の省略は認められません」として全員分の記入を求めており、八王子市は続紙に管理者の割印が必要です。川口市のように、まとめて申請しても許可証は1体につき1枚交付される自治体もあります。遺骨の人数と、故人ごとの本籍・死亡年月日などを事前に一覧にしておくと、記入が進めやすくなります。

改葬許可申請の流れ|交付までの日数・手数料・郵送申請

窓口での申請から交付まで|即日〜2週間程度、手数料は無料〜数百円

必要書類がそろったら、申請先の窓口に提出します。書類に不備がなければその場で改葬許可証が交付される自治体もあれば、1週間程度かかる自治体もあります。

交付までの目安自治体の例
即日(その場で交付)京都市、北九州市、川口市、南房総市、大津市(受付後10〜30分)
即日とは限らない福岡市、名古屋市
数日〜1週間程度長野市、船橋市、舞鶴市、高知市、日野市、武蔵野市(原則即日不可)、沖縄市(県内3日程度・県外1週間程度)
2週間程度宇治市(許可証は郵送)

改葬の日程が決まっている場合は、閉眼供養や墓石撤去の日から逆算して、余裕をもって申請してください。

自治体に払う手数料は、かからないところが多数派です。京都市・福井市・茅野市などは無料で、有料の自治体でも霧島市200円、越前市・野田市300円など数百円程度です。宝塚市のように、市営霊園からの改葬は1体600円、それ以外は1体300円と、改葬元によって金額を分けている自治体もあります。このほかに、今のお墓の管理者に払う証明書の手数料や、受入証明書の手数料がかかる場合があります。

郵送・オンラインで申請する方法

遠方のお墓を改葬する場合は、郵送申請が使えるかを確認します。名古屋市・横浜市・神戸市・仙台市・大阪市旭区など、多くの自治体が郵送での申請を受け付けています。

📮 郵送申請で一般的に同封するもの:

  • 記入済みの申請書と、管理者の証明書・受入証明書などの原本
  • 本人確認書類のコピー
  • 切手を貼り、宛先を書いた返信用封筒

仙台市は返信用の切手だけでよく封筒は不要、札幌市(市営霊園)は簡易書留分を含めた切手を求めるなど、細かな指定は自治体ごとに違います。大阪市旭区は、郵送の前に窓口へ相談するよう案内しています。一方、武蔵野市は郵送での申請を受け付けていません(許可証の郵送交付は可能)。

オンライン申請に対応している自治体は限られます。長野市の改葬許可の電子申請は、公的個人認証付きのマイナンバーカードで申請でき、証明書類をアップロードしたうえで原本を郵送し、許可証は郵送で届きます。ただし、オンライン申請では代理申請ができません。姫路市はフォームで申請書を作成でき、京都市はオンラインフォームで申請書をダウンロードできますが、申請そのものはオンラインではできません。

改葬許可証を受け取った後の使い方と有効期限

交付された改葬許可証は、遺骨を動かす場面ごとに管理者へ提出します。

📋 改葬許可証を提出する相手:

  • 今のお墓の管理者(遺骨を取り出すとき)
  • 改葬先の墓地・納骨堂の管理者(納骨するとき)
  • 火葬場の管理者(土葬のご遺体を火葬するとき)

市営・公営の霊園から改葬する場合は、改葬許可証の原本とあわせて、墓地の使用許可証や返還届を求められることがあります(仙台市営墓地、船橋市営霊園)。コピーを受け付けない霊園もあるため、原本を大切に保管してください。

改葬許可証の有効期限は、日野市・姫路市・八王子市が「ない」と明記しています。ただし日野市は「墓地管理者によっては有効期限を定めている場合もあります」としているため、改葬先の管理者に確認しておくと安心です。許可を受けた後に改葬先が変わった場合、京都市は今の許可証に経緯を説明した文書を付けて申請し直すよう案内しています。

改葬許可申請の代理・代行|家族・行政書士・業者に頼む方法と費用

家族や代行業者が代理で申請するときの条件

改葬許可申請は、申請者の委任状があれば家族や業者が代わりに窓口へ行けます。大阪市・京都市・福井市・茅野市・新座市など、確認した自治体はいずれも委任状による代理申請を認めています。代理人は、委任状とあわせて自分の本人確認書類を持参します。

大阪市は「代行業者や石材店が代行するときは正当な申請者からの委任状が必要」と明記しています。沖縄市は申請者を原則として親族としつつ、申請者が記入を済ませた申請書を代行業者が窓口に出すことは認めています。長野市は、窓口・郵送での代理は認める一方で、オンライン申請では代理ができないとしています。

なお、申請書の作成や提出の代理を、報酬を受けて業務として行えるのは行政書士です。業者に依頼するときは、業者自身が担う範囲と、提携する行政書士が担う範囲を見積もりの段階で確認しておくと安心です。

行政書士に依頼する場合の費用の目安

行政書士に改葬許可申請を依頼する費用は、事務所ごとに違います。行政書士事務所の料金表では、書類作成と申請の代行で4万円前後から、今のお墓の管理者との調整や現地の確認まで含めた一式の代行では12万〜18万円程度の例があります。

💡 行政書士への依頼が向いているケース:

  • 遠方のお墓で、役所や管理者とのやり取りをまとめて任せたい
  • 遺骨が多く、故人の本籍や死亡年月日を戸籍から調べる必要がある
  • 名義人が亡くなっていて、承諾書や名義の扱いが複雑になっている

書類がそろっていて郵送申請ができる自治体なら、自分で申請すれば、自治体と管理者に払う手数料と郵送料だけで済みます。

改葬先の霊園や墓じまい業者が手続きを代行するケース

改葬先の霊園や寺院が、改葬許可申請を含む手続きを代行してくれる場合もあります。北海道中央霊園(三笠市)は、他の墓地からこの霊園に改葬する人を対象に、改葬許可申請書の提出や改葬許可証の受け取りを無料で代行しています。沖縄県メモリアル整備協会は、改葬許可証の取得を含む改葬サポートを有料(基本料金108,000円)で提供しています。

墓じまい代行業者に頼む場合も、改葬許可申請の書類作成サポートや提出代行がサービスに含まれることがあります。依頼先ごとに何を代行してくれるのか、料金はいくらかは、墓じまいの代行の依頼先と費用の相場で比較しています。

改葬許可申請でよくあるつまずきと対処法

古いお墓で埋葬者の名前や遺骨の数がわからない

先祖代々のお墓では、誰が納められているのか、遺骨が何体あるのかがはっきりしないことがあります。まずは今のお墓の管理者に問い合わせてください。宇治市も、死亡者の詳細がわからない場合は改葬前の墓地の管理者に問い合わせるよう案内しています。墓石や墓誌に刻まれた戒名・没年月日、寺院の過去帳、故人の除籍謄本も手がかりになります。

調べてもわからない項目は、「不詳」「不明」と書けば申請できます。名古屋市は氏名がわからなければ戒名でもよいとし、府中市はわかるところまで書いて「以下不詳」とする書き方を認めています。厚生労働科学研究にもとづく墓地管理のFAQでは、本籍や氏名が不詳でも問題はないものの、自治体は不詳になった経緯を書面で確認したうえで許可すべきとしています。申請先から経緯の説明を求められることがあると考えておきましょう。

遺骨の数については、福岡市のように全員分の記入を求め、「他何体」のような省略を認めない自治体があります。数が確定しない場合の書き方は、申請前に窓口へ相談してください。

墓地の管理者がいない・連絡がつかない

村の共同墓地や個人墓などで管理者がいない場合は、埋葬証明書を出してもらえません。施行規則は、管理者の証明によりがたい特別な事情がある場合に、**市町村長が必要と認める「これに準ずる書面」**で代えられるとしていますが、何を認めるかは自治体によって大きく違います。

先述の総務省の調査では、管理者がわからなくなった墓地からの改葬について、88市町村の対応が次のように分かれていました。

対応市町村数
代わりの書面を求める42(47.7%)
代わりの書面は求めず、申請書の記載で許可する17(19.3%)
埋葬の事実が確認できないため許可しない7(8.0%)
対応を決めていない22(25.0%)

代わりの書面として求められているのは、死体埋火葬許可証・火葬証明書などの書類、墓地の場所がわかる地図や墓石の写真、申請者の申立書、自治会長など地区の代表者による証明書です。沖縄市・那覇市は個人墓の場合に墓の位置を示す地図を求め、高知市は墓地の見取図を求めています。お墓の写真や地図、手元に残っている火葬許可証などを用意したうえで、申請先に相談するのが近道です。

寺院が埋葬証明書を出してくれない

離檀をめぐるトラブルなどで、寺院が埋葬証明書の発行を拒むことがあります。厚生労働科学研究にもとづく墓地管理のFAQによると、昭和30年の厚生省の通知で、墓地の管理者は納骨の事実の証明を拒むべきではなく、拒まれた場合はこれに代わる立証の書面で取り扱って差し支えないとされています。

📄 代わりに使える可能性がある書面(同FAQの例):

  • 除籍謄本など、故人の死亡がわかる公的な書類
  • その寺院の墓地に埋蔵されていることを示す書面
  • 寺院とのやり取りの経緯を説明した書面

ただし、証明を拒まれた場合の扱いを公式サイトで案内している自治体はほとんどありません。まずは申請先の窓口に事情を説明し、どの書面なら受け付けるかを確認してください。

土葬された遺骨を移す

土葬されたご遺体を別のお墓に移す場合も改葬に当たり、改葬許可が必要です。申請書の「埋葬又は火葬の場所」には、北九州市や神戸市の記入例のとおり、土葬した墓地の所在地と名称を書きます。

改葬先の自治体やお墓が土葬を認めていない場合は、新しいお墓に納める前に火葬する必要があります(京都市)。火葬場の管理者は改葬許可証を受け取った後でなければ火葬できないため(墓地埋葬法第14条)、高崎市は改葬と火葬の両方の手続きが必要になるとして、事前の問い合わせを求めています。

一方、長い年月がたって遺骨がすでに土に還っている場合は、改葬の手続きは不要とする自治体があります(宇治市・新見市)。宇治市は、土に還ったかどうかは改葬先の墓地が判断するとしています。

まとめ

改葬許可申請は、お墓の遺骨を別のお墓・納骨堂・永代供養墓へ移すときに、遺骨が今ある場所の市区町村から許可を受ける手続きです。申請には改葬許可申請書と今のお墓の管理者の証明が必要で、多くの自治体は改葬先の受入証明書や使用許可証も求めます。改葬先を先に決めてから申請すると、手続きが止まりません。

申請書の項目は全国共通ですが、続柄を誰から見て書くか、わからない項目を「不詳」と「不明」のどちらで書くか、遺骨1体につき1枚か別紙でまとめられるかは、自治体によって違います。申請先の記入例に合わせて書くのが確実です。手数料は無料から数百円で、郵送で申請できる自治体も多くあります。

分骨や、火葬後に一度も納骨していない遺骨の納骨には改葬許可が不要で、散骨・手元供養のための取り出しも不要とする自治体が多数です。管理者がいない墓地や、寺院が証明を出さない場合も、代わりの書面で申請できることがあるため、早めに申請先へ相談してください。

改葬許可申請に関するよくある質問

改葬許可申請の読み方は?

「かいそうきょかしんせい」と読みます。交付される許可証は「改葬許可証(かいそうきょかしょう)」です。

改葬許可申請は住んでいる市区町村の役所でできますか?

できません。申請先は遺骨が今納められているお墓・納骨堂の所在地の市区町村で、遠方の場合は郵送で申請できる自治体が多くあります。

改葬許可申請は誰がするのですか?

多くの自治体では、今のお墓の使用者(名義人)が申請します。使用者以外が申請する場合は使用者の承諾書、代理人が手続きする場合は委任状が必要です。

改葬許可申請にかかる費用はいくらですか?

自治体の手数料は無料のところが多く、有料でも数百円程度です。別に、今のお墓の管理者が出す証明書の手数料(1通400〜1,500円程度の例)がかかることがあります。

改葬先が決まる前に申請できますか?

申請書に改葬の場所を書く必要があり、受入証明書を求める自治体も多いため、改葬先を決めてから申請します。許可後に改葬先が変わった場合は、申請し直しが必要になることがあります。

改葬許可証に有効期限はありますか?

日野市・姫路市・八王子市などは、有効期限はないとしています。ただし墓地の管理者が独自に期限を設けている場合があるため、改葬先に確認してください。

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参考サイト・出典:

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