生前葬の費用と具体的なやり方 準備から当日の流れ、死後の対応まで解説

夕陽が差し込むガーデンテラスで、若い女性の手を取り、涙を浮かべて感謝を伝える生前葬の主役の女性

「いつか伝えたい」と思いながら、大切な人への感謝を言葉にできないまま時間だけが過ぎていませんか? 葬儀は遺族が行うもの——そんな常識にとらわれて、自分の最期を誰かに任せることに、どこかモヤモヤを感じている方も多いはずです。

生前葬はまだ一般的ではなく、費用の相場も、具体的な準備方法も、情報が少ないのが現状です。「興味はあるけれど、何から始めればいいか分からない」という声は少なくありません。

この記事では、アントニオ猪木やカンニング竹山など有名人の事例も交えながら、生前葬の費用相場(20万円〜200万円)、3ヶ月前からの準備ステップ、当日の進行例、香典・服装のマナー、そして死後の対応まで網羅的に解説します。

読み終える頃には、「自分にもできそう」という具体的なイメージが持てるはずです。

💡 結論からお伝えすると、生前葬は「自分らしい人生の締めくくり」を実現できる選択肢。まずは家族との対話から始めてみてください。

目次

生前葬とは?定義・目的・行う理由

生前葬とは、本人が存命中に自ら主催して行う葬儀のことです。一般的な葬儀は遺族が故人を弔う儀式ですが、生前葬は本人が主役となり、お世話になった人々へ感謝を伝える場として行われます。

生前葬の定義と一般的な葬儀との違い

生前葬は「葬」という字がついていますが、宗教儀式ではなくパーティー形式で行われることが多いのが特徴です。通夜や告別式のような厳粛な雰囲気ではなく、会食や余興を交えた明るい雰囲気で進行します。

生前葬と一般葬の違い:

項目生前葬一般葬
主催者本人遺族(喪主)
タイミング存命中死後
形式自由(パーティー形式が多い)宗教儀式が基本
雰囲気明るい・和やか厳粛・悲しみ
僧侶任意(招かないことが多い)宗派に応じて必須

生前葬は決まった形式がないため、本人の希望を反映した自由な内容で行える点が大きな特徴です。

生前葬を行う主な理由

生前葬を選ぶ理由は人によってさまざまですが、代表的なものは以下のとおりです。

生前葬を行う主な理由:

  • 📝 感謝を直接伝えたい:お世話になった人へ自分の言葉で「ありがとう」を伝えられる
  • 📝 自分らしい葬儀を自分で企画したい:内容・演出・招待客を自分で決められる
  • 📝 家族の負担を軽減したい:死後の葬儀を簡素化できる可能性がある
  • 📝 社会的な活動に区切りをつけたい:引退や定年退職の節目として

特に「死後では伝えられない感謝の気持ちを、生きているうちに直接伝えたい」という思いが、生前葬を選ぶ最も多い理由です。

生前葬を検討するタイミングと年齢層

生前葬を行う年齢に決まりはありませんが、50代後半〜70代が中心です。

検討されやすいタイミング:

  • 📌 人生の節目:古希(70歳)、喜寿(77歳)、傘寿(80歳)など
  • 📌 社会的な区切り:定年退職、会社経営からの引退
  • 📌 健康上の理由:余命宣告を受けた場合、体調が安定しているうち

「20代・30代では早すぎる」ということはなく、自分の人生を振り返り、感謝を伝えたいと感じたタイミングが生前葬の適切な時期といえます。

余命宣告を受けた場合の生前葬

余命宣告を受けて生前葬を決断する方もいます。限られた時間の中で、会いたい人に会い、伝えたいことを伝えるという目的で行われます。

余命宣告後の生前葬で考慮すべき点:

  • ⚠️ 体調に合わせた規模・内容の調整:長時間の会は避け、短時間で区切る
  • ⚠️ 家族との十分な話し合い:本人の希望と家族の負担のバランス
  • ⚠️ 準備期間の確保:体調が安定しているうちに進める

余命宣告を受けた場合でも、前向きな気持ちで人生を締めくくる機会として生前葬を選ぶ方は少なくありません。


生前葬を行った有名人の事例

生前葬は芸能人や著名人が行うことで話題になることがあります。有名人の事例を知ることで、生前葬の具体的なイメージがつかめるでしょう。

アントニオ猪木の生前葬

プロレスラーのアントニオ猪木さんは、2010年に両国国技館で「生前葬」と銘打った興行を開催しました。ファンや関係者を招いた大規模なイベント形式で、本人がリング上で挨拶を行い、多くの人々と交流しました。

この生前葬は、プロレスラーとしてのキャリアを振り返り、支えてくれた人々への感謝を伝える場として企画されました。

ビートたけしの生前葬

ビートたけしさんは、テレビ番組の企画として自身の生前葬を行いました。「葬式のコントをやると番組があたる」というジンクスから、新番組の初回放送で生前葬を実施。エンターテインメント性を重視した内容で、多くの芸人仲間が参加しました。

これは純粋な生前葬というよりも、番組企画としてのパフォーマンスという側面が強いものでした。

カンニング竹山の生前葬

お笑いコンビ「カンニング」の竹山隆範さんは、相方・中島忠幸さんの死をきっかけに生前葬を行いました。**「生きているうちに感謝を伝えることの大切さ」**を実感し、自ら生前葬を企画・実施。この経験を通じて、生前葬の意義を広く発信しています。

有名人の生前葬と一般の方の違い

有名人の生前葬と一般の方の生前葬には、いくつかの違いがあります。

項目有名人一般の方
規模数百〜数千人規模も数十人〜100人程度
費用数百万〜数千万円20万〜200万円程度
目的社会的活動の区切り、ファンへの感謝親しい人への感謝
メディア取材・報道ありプライベート

有名人の生前葬は参考になる部分もありますが、一般の方は「親しい人への感謝を伝える」という本来の目的に沿った内容で企画するのがおすすめです。


生前葬の費用相場と内訳

生前葬の費用は、規模や内容によって20万円〜200万円以上と大きく幅があります。ここでは、規模別の費用目安と内訳を詳しく解説します。

規模別の費用目安

生前葬の費用は、招待人数と会場のグレードによって大きく変わります。

規模人数目安費用相場会場例
小規模10〜20人20〜40万円レストラン、自宅
中規模30〜50人50〜80万円ホテル宴会場、セレモニーホール
大規模50〜100人100〜150万円高級ホテル、大型会場
本格派100人以上200万円以上一流ホテル、特別会場

一般的な家族葬の費用が100万円前後であることを考えると、小〜中規模の生前葬であれば同等かそれ以下の費用で行えます。

費用の主な内訳

生前葬にかかる費用の内訳は以下のとおりです。

費用の主な内訳:

  • 🏢 会場費:10〜50万円(セレモニーホール、ホテル、レストラン等)
  • 🍽️ 飲食費:1人あたり5,000〜15,000円
  • 📨 案内状・印刷物:2〜5万円
  • 💐 装飾・花:5〜20万円
  • 🎬 映像制作費:5〜30万円(人生を振り返る映像など)
  • 🎁 返礼品・記念品:1人あたり2,000〜5,000円
  • 👤 司会・運営スタッフ:5〜15万円

このうち、飲食費と会場費が全体の5〜6割を占めることが多いです。

会費制と主催者全額負担の違い

生前葬の費用負担には、会費制主催者全額負担の2つの方法があります。

方式概要メリットデメリット
会費制参列者から会費を徴収主催者の負担軽減参列者に費用負担
主催者負担主催者が全額負担参列者の負担なし費用が高額になる

会費制の場合、1人あたり1〜2万円が相場です。案内状には「会費制」であることと金額を明記し、香典は辞退する旨を記載するのが一般的です。

生前葬の費用を抑える工夫

費用を抑えたい場合は、以下の工夫が有効です。

費用を抑えるポイント:

  • 💡 会場選び:セレモニーホールよりレストラン、自宅開催も検討
  • 💡 招待人数の絞り込み:本当に感謝を伝えたい人に限定
  • 💡 自作できる部分は自作:案内状、映像、返礼品の手配
  • 💡 葬儀社のパッケージプラン活用葬儀の見積もり比較を参考に複数社を比較

特に映像制作は自作すれば5〜20万円の節約になります。スマートフォンで撮影した写真をスライドショーにするだけでも、十分に思い出を振り返る演出になります。


生前葬のやり方と準備の流れ

生前葬を成功させるためには、計画的な準備が欠かせません。ここでは、事前準備のステップから当日の進行まで詳しく解説します。

事前準備のステップ

生前葬の準備は、3ヶ月前から始めるのが理想です。

準備の流れ:

  1. 📋 生前葬のイメージを固める:どんな雰囲気で、誰を招待したいか
  2. 📋 家族への相談と同意を得る:費用負担や当日の役割分担
  3. 📋 葬儀社・イベント会社への相談:対応可能か、費用の見積もり
  4. 📋 会場の選定と予約:人数・予算・アクセスを考慮
  5. 📋 招待者リストの作成:連絡先の確認
  6. 📋 案内状の作成・発送:生前葬の趣旨、日時、会費の有無を明記
  7. 📋 当日の進行内容の決定:式次第、挨拶、余興など
  8. 📋 飲食・返礼品の手配:出席人数に応じて調整

葬儀社に依頼する場合は、お別れ会・偲ぶ会の式次第と準備ガイドも参考になります。

生前葬の準備チェックリスト

時期やること
3ヶ月前会場予約、葬儀社・業者決定、家族との話し合い
2ヶ月前招待者リスト確定、案内状作成・発送
1ヶ月前出欠確認、飲食・返礼品の手配、映像制作開始
2週間前進行表確定、挨拶文の準備、最終人数確認
1週間前最終確認、返礼品準備、司会との打ち合わせ
当日会場設営、リハーサル、開催

招待状は2ヶ月前には発送し、1ヶ月前までに出欠を確認できるようにしましょう。

当日の基本的な進行例

生前葬に決まった形式はありませんが、一般的な進行例を紹介します。

当日の流れ(例):

  1. 🎤 開会の挨拶:司会者による開会宣言
  2. 🎤 主催者本人の挨拶:生前葬を行う理由の説明、参列者への感謝
  3. 🎬 映像・スライド上映:人生を振り返る映像演出
  4. 💬 来賓・友人代表のスピーチ:2〜3名程度
  5. 🎉 余興・演出:カラオケ、演奏、クイズ大会など
  6. 🍽️ 会食・歓談:本人が各席を回って感謝を伝える
  7. 🎤 本人からの感謝のメッセージ:締めの挨拶
  8. 🎤 閉会の挨拶:司会者による閉会宣言
  9. 👋 参列者のお見送り:返礼品を渡しながら

所要時間は2〜3時間程度が一般的です。

会場選びのポイント

会場は、人数・予算・雰囲気に合わせて選びましょう。

会場特徴費用目安向いている規模
セレモニーホール葬儀社のサポートが充実10〜30万円中〜大規模
ホテル格式ある雰囲気、会食との相性◎20〜50万円中〜大規模
レストランカジュアルな雰囲気5〜20万円小〜中規模
自宅費用を抑えられる、親密な雰囲気飲食費のみ小規模

会場によっては「生前葬」としての利用を断られるケースもあるため、事前に確認が必要です。


生前葬の挨拶文例とメッセージの伝え方

生前葬では、本人が直接参列者に感謝を伝えます。ここでは、挨拶の基本構成と文例を紹介します。

本人挨拶の基本構成

生前葬の挨拶は、以下の要素を含めると参列者に思いが伝わりやすくなります。

挨拶の基本構成:

  • ① 参列へのお礼:お忙しい中お越しいただいた感謝
  • ② 生前葬を行う理由・経緯の説明:なぜこの場を設けたのか
  • ③ これまでの人生の振り返り:印象的なエピソード
  • ④ 参列者への感謝の言葉:具体的な感謝のメッセージ
  • ⑤ 今後の抱負や締めの言葉:前向きなメッセージ

一般的な葬儀の挨拶と異なり、堅苦しくなりすぎず、自分らしい言葉で伝えることが大切です。

開会挨拶の文例

フォーマルな場合の例文:

本日は、お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。

「生前葬」という聞き慣れない会に戸惑われた方もいらっしゃるかもしれません。私がこの場を設けた理由は、皆さまへの感謝を、私自身の言葉で直接お伝えしたかったからです。

振り返れば、多くの方々に支えられて今日まで歩んでまいりました。この後、皆さまお一人おひとりにお礼を申し上げたいと思っております。どうぞ最後までお付き合いください。

カジュアルな場合の例文:

皆さん、今日は来てくれて本当にありがとうございます。

「生前葬」なんて大げさな名前をつけましたが、要は皆さんに「ありがとう」を言いたかっただけです。普段はなかなか言えないですからね。

今日は堅い話は抜きにして、一緒に楽しい時間を過ごしましょう。どうぞよろしくお願いします。

閉会挨拶・感謝メッセージの文例

締めの挨拶の例文:

本日は、私のわがままにお付き合いいただき、心より感謝申し上げます。

皆さまのお顔を見て、直接お話しできたこと、何よりの喜びです。この会が、私にとっても皆さまにとっても、良い思い出になれば幸いです。

これからも健康に気をつけて、日々を大切に過ごしてまいります。本日は誠にありがとうございました。

案内状に添えるメッセージ例

案内状には、生前葬の趣旨と当日の案内を記載します。

案内状の文例:

謹啓 ○○の候、皆さまにはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

このたび、私は「生前葬」を執り行うことといたしました。

長年にわたりお世話になった皆さまへ、感謝の気持ちを直接お伝えしたいという思いから、このような会を企画いたしました。

ご多用中とは存じますが、ぜひご出席賜りますようお願い申し上げます。

謹白

日時:○○年○月○日(○)○時〜○時
会場:○○ホテル ○○の間
会費:○○円(当日受付にてお支払いください)
※恐れ入りますが、香典・祝儀はご辞退申し上げます


生前葬の香典・服装・参列マナー

生前葬に招待された場合、香典や服装について迷う方も多いでしょう。ここでは、参列者向けのマナーを解説します。

香典は必要か

生前葬では、会費制の場合は香典不要が基本です。

香典の判断基準:

案内状の記載香典の対応
会費○○円と記載香典不要(会費のみ)
香典辞退と記載香典不要
記載なし念のため1〜2万円を用意

迷った場合は主催者に直接確認しても失礼にはあたりません。

香典袋の表書きと金額相場

香典を持参する場合の注意点です。

香典のポイント:

  • ✏️ 表書き:「御花料」「御祝儀」など(「御霊前」「御仏前」は避ける)
  • ✏️ 金額相場:1〜2万円程度
  • ✏️ お札:新札でも旧札でも可(一般的な葬儀のように旧札にこだわる必要はない)
  • ✏️ 袱紗:持参する場合は袱紗の包み方を参考に

生前葬は「お祝い」の要素もあるため、一般的な葬儀とは表書きが異なります。

服装の基本ルール

生前葬の服装は、主催者の指定に従うのが基本です。

服装の判断基準:

案内状の記載服装
平服でお越しくださいダークカラーのスーツ・ワンピース
服装指定なし準喪服または平服(主催者に確認)
喪服でお越しください喪服

「平服」とは普段着ではなく、**略礼装(ダークスーツ、落ち着いた色のワンピースなど)**を指します。お別れ会・偲ぶ会の服装マナーも参考にしてください。

招待を辞退したい場合の伝え方

都合がつかない場合は、早めに丁寧に断ることが大切です。

辞退の伝え方:

  • 📞 連絡時期:案内状を受け取ったらできるだけ早く
  • 📞 連絡方法:電話が望ましい(メールでも可)
  • 📞 伝え方:感謝の気持ちと、出席できない理由を簡潔に

断り方の例文:

「このたびは生前葬へのご案内をいただき、誠にありがとうございます。ぜひ出席させていただきたかったのですが、あいにく当日は○○のため出席がかないません。大変残念ですが、ご盛会をお祈り申し上げます。後日、改めてお祝いに伺わせていただければ幸いです。」


生前葬のメリット・デメリット

生前葬を検討する際は、メリットとデメリットの両方を理解しておくことが大切です。

生前葬の主なメリット

生前葬には以下のようなメリットがあります。

メリット:

  • ✅ 自分で内容を決められる:会場、演出、招待客を自由に選べる
  • ✅ 感謝を直接伝えられる:「ありがとう」を自分の言葉で伝えられる
  • ✅ 楽しい雰囲気で行える:悲しみではなく、笑顔で過ごせる
  • ✅ 家族の負担を軽減できる:死後の葬儀を簡素化できる可能性
  • ✅ 人生の区切りになる:新たなスタートを切る気持ちになれる

特に「自分の葬儀を自分でプロデュースできる」という点は、生前葬ならではの大きな魅力です。

知っておきたいデメリット

一方で、以下のようなデメリットもあります。

デメリット:

  • ⚠️ 周囲の理解を得にくい場合がある:「不謹慎」と捉える人も
  • ⚠️ 死後に再度葬儀を行う可能性がある:遺族の希望で結局葬儀を行うケースも
  • ⚠️ 費用が二重にかかるリスク:生前葬+死後の葬儀
  • ⚠️ 準備に時間と労力がかかる:自分で企画するため負担が大きい
  • ⚠️ 体調面の不安:余命宣告後の場合、当日の体調が読めない

最大の懸念は「死後に結局葬儀を行う」ケースです。遺族の気持ちとして、生前葬を行っていても改めて葬儀を希望することは珍しくありません。

周囲の理解を得るためのポイント

生前葬を成功させるには、家族や参列者の理解を得ることが不可欠です。

理解を得るポイント:

  • 💬 家族への丁寧な説明:なぜ生前葬を行いたいのか、費用や負担について
  • 💬 招待者への趣旨説明:案内状や直接の連絡で生前葬の意義を伝える
  • 💬 死後の葬儀についての希望を共有:「火葬のみで良い」など具体的に

特に家族の同意なく進めるとトラブルの原因になるため、十分な話し合いが必要です。

よくある失敗例と対策

生前葬でありがちな失敗と、その対策を紹介します。

失敗例原因対策
家族とトラブルに相談なく進めた企画段階から家族を巻き込む
参列者が戸惑った説明不足案内状で趣旨を丁寧に説明
費用が膨らんだ見積もりが甘かった複数社から見積もりを取る
当日体調を崩した無理な計画余裕のあるスケジュール、短時間設計
死後に再度葬儀遺族への伝達不足死後の希望をエンディングノートに記載

事前の十分な計画と話し合いが、失敗を防ぐ鍵です。


生前葬後に亡くなったらどうなる?

生前葬を行った後、実際に亡くなった場合の対応について解説します。

火葬は必ず必要

生前葬を行っていても、死後の火葬は法律上必ず必要です。日本では土葬が原則禁止されているため、遺体は必ず火葬しなければなりません。

死後に最低限必要な手続き:

  • 📌 死亡届の提出:死亡から7日以内
  • 📌 火葬許可証の取得:市区町村役場で
  • 📌 火葬の実施:火葬場での火葬
  • 📌 埋葬・納骨:墓地への埋葬または納骨

火葬のみを行う「直葬(火葬式)」という選択肢があります。通夜や告別式を行わないため、費用を大幅に抑えられます。詳しくは一日葬と直葬の違いをご覧ください。

密葬・火葬のみで済ませるケース

生前葬で感謝を伝え終えている場合、死後は家族のみで静かに見送るという選択が可能です。

火葬のみの場合の流れ:

  1. 死亡確認・死亡届の提出
  2. 遺体の安置
  3. 火葬
  4. 収骨・納骨

費用は10〜30万円程度で済むことが多く、遺族の負担を大きく軽減できます。葬祭費・埋葬料の給付金を申請すれば、さらに費用負担を抑えられます。

遺族が再度葬儀を行うケース

生前葬を行っていても、遺族の希望で改めて葬儀を行うケースは少なくありません。

再度葬儀を行う理由:

  • 💭 遺族自身が別れを惜しみたい
  • 💭 生前葬に参列できなかった人がいる
  • 💭 世間体や親族への配慮
  • 💭 宗教的な儀式を行いたい

この場合、費用は生前葬と死後の葬儀で二重にかかります。

死後の対応を事前に決めておく重要性

生前葬を行う場合は、死後の対応についても事前に決めておくことが重要です。

事前に決めておくべきこと:

  • 📝 死後の葬儀の希望:直葬で良いか、家族葬を行うか
  • 📝 費用の準備:葬儀費用をどこから出すか
  • 📝 エンディングノートへの記載:希望を文書で残す
  • 📝 家族との共有:口頭でも希望を伝えておく

エンディングノートに記載しておけば、遺族が迷わずに対応できます。


身寄りがない方の生前葬と死後の備え

身寄りがない方(おひとりさま)の場合、生前葬と併せて死後の備えを考えておくことが重要です。

一人で生前葬を行う方法

身寄りがなくても、生前葬を行うことは可能です。

おひとりさまの生前葬のポイント:

  • 📋 少人数・小規模での開催:友人・知人を中心に10〜20人程度
  • 📋 葬儀社のサポートを活用:企画から当日の運営まで依頼
  • 📋 信頼できる友人に協力を依頼:当日の受付や進行のサポート

「身寄りがない」からこそ、友人や知人への感謝を伝える機会として生前葬は有効です。

生前葬と生前契約・生前予約の違い

生前葬と混同されやすい「生前契約」「生前予約」との違いを整理します。

名称内容目的
生前葬存命中に行う告別の場感謝を直接伝える
生前契約死後の葬儀内容・費用を事前に決める契約死後の葬儀を確実に行う
生前予約葬儀社への事前相談・登録情報収集、割引適用

おひとりさまの場合、生前葬+生前契約の併用がおすすめです。おひとり様の身じまいとは?も参考にしてください。

生前葬と生前契約を併用するメリット

生前葬と生前契約を併用することで、以下のメリットがあります。

併用のメリット:

  • ✅ 生前葬で感謝を伝え、死後は簡素な葬儀に
  • ✅ 死後の対応が確実に行われる安心感
  • ✅ 費用の見通しが立てやすい
  • ✅ 遺族(または代理人)の負担を軽減

生前契約では、葬儀の内容・費用・支払い方法を事前に決めておけるため、死後のトラブルを防げます。

葬儀代行サービスの活用

身寄りがない場合、死後事務委任契約を結んでおく方法があります。

死後事務委任契約でできること:

  • 📌 葬儀・火葬の手配
  • 📌 役所への届出
  • 📌 遺品整理
  • 📌 各種契約の解約
  • 📌 納骨・供養の手配

司法書士や行政書士、NPO法人などが対応しています。信頼できる専門家に依頼することで、死後の不安を解消できます。


よくある質問

生前葬は個人でも開催できますか?

可能です。葬儀社に依頼せず、自分で会場を手配して行う方もいます。ただし準備の負担が大きいため、専門家のサポートを受けることをおすすめします。

生前葬にはお坊さん(僧侶)は必要ですか?

必須ではありません。生前葬は無宗教形式で行われることが多く、僧侶を招かないケースが一般的です。本人の希望で宗教的な要素を取り入れることも可能です。

何歳から生前葬を行う人が多いですか?

50代後半〜70代が中心ですが、年齢に決まりはありません。古希(70歳)や喜寿(77歳)など人生の節目に行う方が多い一方、余命宣告をきっかけに若い年齢で行う方もいます。

会社や職場への連絡は必要ですか?

生前葬は私的な行事のため、職場への報告義務はありません。ただし職場の上司や同僚を招待する場合は、事前に趣旨を説明しておくとスムーズです。

生前葬を行ったら、死後の葬儀は不要ですか?

火葬は法律上必ず必要です。通夜・告別式を行うかは遺族の判断になりますが、生前葬を行っていても遺族の希望で葬儀を行うケースは少なくありません。

生前葬の招待を断っても失礼になりませんか?

丁寧にお断りすれば失礼にはなりません。都合がつかない場合は早めに連絡し、後日改めてお祝いや感謝の気持ちを伝えると良いでしょう。

まとめ

生前葬は、本人が存命中に行う葬儀であり、お世話になった人へ直接感謝を伝えられる貴重な機会です。費用は規模によって20万円〜200万円以上と幅があり、会費制にすれば主催者の負担を軽減できます。

準備は3ヶ月前から計画的に進めるのが理想です。家族への相談、会場予約、案内状の発送など、やるべきことは多いですが、葬儀社やイベント会社のサポートを活用すれば負担を減らせます。

参列者のマナーとしては、会費制なら香典不要、服装は主催者の指定に従うのが基本です。

生前葬を行っても死後の火葬は必須であり、遺族が改めて葬儀を行う可能性もあります。身寄りがない方は、生前契約や死後事務委任契約との併用を検討しましょう。

生前葬は「自分らしい人生の締めくくり」を実現できる選択肢です。興味がある方は、まず家族と話し合い、葬儀社への相談から始めてみてください。


【参考情報】

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